こんにちは!安城の歯医者、安城ひがしやま歯科こども矯正歯科、院長の神谷明光です。
今回は、「最近自分の口臭が気になる!口の中が粘つく!どうしたら良い?」についてお話をしていきます。
「マスクを外した瞬間に自分の息が気になる」
「朝起きたとき口の中がネバネバする」
——そんな経験はありませんか? その正体は、唾液量の低下で起こるドライマウスが原因かもしれません。
唾液が減ると口臭だけでなくむし歯・歯周病のリスクも急上昇!
本記事ではドライマウスの仕組みと改善策をわかりやすく解説し、今日からできるセルフケアを提案します。
目次
-
ドライマウスとは?
-
唾液が持つ3つのチカラ
-
ドライマウスが招く口臭のメカニズム
-
年齢と唾液量の関係
-
今日からできるドライマウス対策5選
-
歯科医院で受けられるプロフェッショナルケア
-
よくある質問Q&A
-
まとめ
1. ドライマウスとは?
ドライマウス(口腔乾燥症)は、唾液の分泌量が慢性的に減少して口腔粘膜が乾く状態を指します。
主な原因は
-
加齢
-
服用薬(降圧剤・抗アレルギー薬など)
-
ストレスや口呼吸
-
シェーグレン症候群などの全身疾患
など多岐にわたります。
2. 唾液が持つ3つのチカラ
-
浄化作用:食べかすや細菌を“洗い流す”天然のうがい薬。
-
殺菌作用:リゾチームやラクトフェリンなどの抗菌成分が細菌の増殖を抑制。
-
消化作用:アミラーゼがデンプンを分解し、食塊を飲み込みやすくする。
唾液が不足するとこれらの働きがダウンし、舌苔・歯垢が増えて口臭が強くなります。
3. ドライマウスが招く口臭のメカニズム
-
ステップ1:唾液量↓で自浄作用が低下
-
ステップ2:舌苔・細菌が増殖
-
ステップ3:細菌がタンパク質を分解→揮発性硫黄化合物(VSC)が発生
-
ステップ4:口臭・ネバつき・苦味を自覚
これが「口が粘つく=臭いが強い」と感じる理由です。
4. 年齢と唾液量の関係
統計によると、70歳以上の唾液分泌量は20代の約40%とされます。
加齢に伴う唾液腺の萎縮と服薬数の増加が主因です。
「年だから仕方ない」とあきらめず、早めに対策を取りましょう。
5. 今日からできるドライマウス対策5選
-
30回噛んで食べる
-
こまめな水分補給(カフェインレス)
-
鼻呼吸トレーニング——“あいうべ体操”を1日30セット
-
唾液腺マッサージ(耳下腺→顎下腺→舌下腺をゆっくり円を描いて刺激)
-
アルコール・タバコ・砂糖入り飲料を控える
6. 歯科医院で受けられるプロフェッショナルケア
-
唾液量・緩衝能テスト
-
高濃度フッ素バーニッシュ塗布(再石灰化を促進し酸に強い歯へ)
-
舌クリーニング&専用保湿ジェル処方
-
生活・食事カウンセリング(脱水・酸性食品のとり過ぎをチェック)
7. よくある質問Q&A
Q. うがい薬で治りますか?
A. 一時的に細菌数を減らせても根本原因は唾液量の不足です。マッサージ・水分補給と併用しましょう。
Q. 甘いガムでも噛めばOK?
A. キシリトール100%ガムがベター。砂糖入りはむし歯リスクを上げます。
Q. 夜間だけ口臭が強いのは?
A. 就寝中は唾液がほぼ出ないため誰でも口臭が増えます。就寝前に保湿ジェル+洗口液を使いましょう。
8. まとめ
ドライマウスは「唾液のチカラ」が落ちることで起こり、口臭・むし歯・歯周病を一気に悪化させるリスクがあります。
よく噛む・水を飲む・唾液腺をほぐすという基本ケアと、必要に応じて歯科での専門的アプローチを組み合わせ、快適な口腔環境を手に入れましょう。
安城ひがしやま歯科こども矯正歯科
院長 神谷明光
公益社団法人 日本口腔外科学会 認定医
第40回日本ティップエッジ矯正研究会
名古屋大会 大会長